こんにちは。
丸田ししゅうの井上です。
盆と夏休みが駆け足で過ぎ去っていったものの、身を焼くような暑さはまだまだ和らぎそうにありません。
更には重なる台風や急なゲリラ豪雨で、夜も蒸し蒸しとした空気が続きますね。
早く過ごしやすい気候にならないものかと日々辟易としています。
皆様はお盆休みをどうお過ごしになりましたか。
私は母と横浜観光をしてきました。
時を同じくして、横浜でポケモンバトルの世界大会が開かれていましたね。
メインの目的は別の場所だったのですが、母も私もポケモンが好きだったので、
ほんの少しだけ寄り道していきました。
みなとみらい周辺ではポケモンのフォトスポットがたくさん設置されていたり、
街中でポケモンのショーが昼夜行われていたりと、
大きなお祭りのようで暑い中でもとても楽しかったです。
来場している人の年齢層は様々でしたが、大人でも子供でもグッズを身に着けている人が多く、
そのポケモングッズの内容で身に着けている人の年代と、
熱中したゲームタイトルが何となく分かって面白かったです。
後から知ったのですが、道行く人と気軽にポケモンバトルが楽しめるスポットもあったらしく、
横浜にいた時はちょうどゲーム機を持ち歩いていたので、
事前に知っていれば参加できたのに惜しいことをしたなと思いました。
さて、今回は刺しゅうのデータ作成についてご紹介いたします。
データ作成と聞いても、ピンと来ない方が多いと思います。
実は刺しゅうのデータは専用のPCソフトを使って作っています。
刺しゅう用データ作成ソフトには様々な物がありますが、
弊社では主にWilcom Embroidery Studioというソフトを使用しております。
まず刺しゅうのご依頼が決定した後、
お送りいただいたデザインを画像としてソフトに取り込んで、
実際に希望の大きさで刺しゅうできるかどうか、線の太さや使用する色数をチェックします。
この時点でそのままでは刺しゅうにできないと判断したデザインは、
お客様に修正要素をお伝えして元デザインの修正をしていただくか、
もしくは弊社で刺しゅう可能な状態になるまで細部の修正をいたします。
そして最終的なデザインが決定したら、
それを元に刺しゅう用のデータとして全て作り替えていきます。
データの作り方としては、元の絵を再び一からなぞっていくような感じで、
完成時の見栄えと糸で縫う順番のバランスを考えながら手作業で作ります。
特に量産品は糸を切ったり色を切り替えたりする回数が多いと、
縫いあがりに時間がかかって裏面が糸切りの跡で汚く見えてしまうため、
縫う時間の効率と仕上がりの美しさの両方を気にしながら作っています。
話だけだと複雑な作業に思えるかもしれませんが、
ほとんどは手芸で布に刺しゅうの下絵を描く作業と同じですね。
また、デザインによって縫い方や糸の方向も変えていきます。
例えば植物の柄を作る時は葉脈や花弁を表現するために糸の方向を工夫したり、
動物の柄を作る時はタタミ縫いにも差を出して長い毛並みを表現したり、
小さなデザインの中でもそれぞれの質感表現にこだわっています。
デザインの内容によってデータの完成までにかかる工程も様々で、
細かく複雑な柄ほど制作時間がかかります。
というのも、縫う流れや色の順番で刺しゅうの完成度が全く変わるため、
縫う回数が増えれば増えるほど、元デザインを再現するのが難しくなっていくからです。
布は縫っていくと糸に布の目が引っ張られてヨレや縮みが発生します。
縮んだ布の上にそのまま刺しゅうをすると、柄がどんどんずれていってしまいます。
そのため、ボディとなる布地の縮み方や布地自体の厚みを考えながら、
縮んでも綺麗な柄になる完成形を予測して、
ボディに合わせた微調整を加えながらデータを作る必要があるのです。
そしてデータが完成してもすぐに本番、というわけにはいきません。
データ上では綺麗なデザインになっていても、
実際に縫ってみないと柄がどう出るのかわからないからです。
いざ縫ってみたら線が元デザインよりも細く出てしまったり、
柄の細かい隙間が潰れてしまったり、
糸同士の色のバランスがイメージと違ってしまったり、
一度で全て完璧に出来ることは少ないです。
そのため、本番のボディになるべく近い布地を使って、
本番と同じミシンで何回か試し縫いを行います。
そのあと試し縫いした物を元に、
更にデータの細かな修正や糸色の調整を行います。
試作と微妙な調整を数回繰り返して、
刺しゅうの仕上がりが安定するようになったら、
ようやく量産用のデータの完成です。
もし刺しゅうにしたいロゴやイラストのアイデアがあって、
実現にお悩みでしたらお気軽にご相談ください。
可能な限りデザインの再現が出来るように尽力いたします!
オリジナルで刺しゅうグッズを作りたい、という方は下記よりお問い合わせ下さい。
無料お見積はこちら