こんにちは。
丸田ししゅうの丸田です。
連日猛暑が続きますね。
私はあまり体力がある方では無いので、屋外作業のお仕事だったらきっと救急車で運ばれていると思います。
屋外作業と言えば当社は現在敷地内に新工場を建設しております。
現場に出ている皆さまは文字通り汗水たらして頑張って頂いていて、感謝しかありません。
良い工場ができることを願っております。
最近、経営に関してお褒めの言葉を多く頂くのですが、決してそんなことはありません。
工場の部材も値上がっていますし、電気代や糸・生地などの資材代もだいぶ上がってしまっています。
新工場建築に関しての補助金も通らなかったですし、今後のことを考えると胃が痛くなりそうです。
とはいえ、後戻りもできないので今できることを愚直に行うしかないですね。
こういう話をできる経営者の方やフリーランスの方とのお付き合いが最近増えた気がします。
そして皆さま新しい取組みをされている方ばかりで、自分もがんばらねばと刺激になります。
願わくば私の行動もまた、誰かの刺激になっていたら嬉しい限りです。
上糸・下糸について
さて今回の表題ですが、刺しゅう加工を入れると裏側にも糸がでます。
刺しゅうは上糸と下糸で構成されていて、どちらがかけてもほどけてきてしまいます。
裏側には不織布呼ばれる紙を挟んで刺しゅうを行い、完了したらちぎって取り外すのですが
完全に剥がすことは現実的には難しいので、ある程度は残しておきます。
もちろんきれいな方が良いと思いますが、裏側を徹底的にきれいにすることと
お客様満足を天秤にかけた時にある程度剥がすという点が最も望ましいので
おそらく他の刺しゅう加工会社もそのようにしていると思われます。
不織布について
ではなぜ不織布を挟むのか、という点ですが刺しゅうは生地を挟み込む形で
上糸と下糸を絡ませて形作っていくので、どうしても針が落ちる際に圧力がかかります。
生地が薄かったり、生地目が粗かったりするとその圧力に耐えきれずに
割けてしまったりシワが寄ってしまったり柄がズレてしまったりして
きれいに仕上がらないことがほとんどです。
その為、オペレーターは紙を入れて生地を補強し、生地に厚みとハリを持たせることで
表面の刺しゅうを可能な限りきれいに仕上がるようにします。
きれいに仕上げる為に
それもきれいに出るかどうかの要因は主に下記3つがあります。
①生地の種類や素材、厚み
②刺しゅうの縫い方、加工サイズ
③不織布の厚み、枚数
生地が薄いわりに加工面積が多い場合は、厚みのある不織布を2枚にしよう
といった判断を現場にて行います。
もちろんデザイナーも①②③を判断して縮み具合などを予め念頭に入れた上で
刺しゅう用データの作成に入っています。
そうすることで何度も何度も試し縫いをしなくてよくなるよう時短にも繋がります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
Tシャツを着る人からすれば、裏側なんてほぼほぼ目にしない部分かと思いますが
裏側をいかにこだわるかで、表面の仕上がりないしはお客様の満足度も大きく変わってきます。
もし刺しゅう製品を目にする機会がありましたら、裏側にも注目してみるのも面白いかもしれませんね。
オリジナルで刺しゅうグッズを作りたい、という方は下記よりお問い合わせ下さい。